名古屋勤務時代に受験を始めたTOEICも3年目を迎え、相変わらず、行き帰りの電車の中や、早朝の誰もいない会社、昼休みなどを利用してコツコツと勉強を続けておりました。我ながら真面目だったなあ。
しかし、当時の僕の実力では公式問題集は歯が立たなくて、上手く使いこなせていませんでした。こんな難しい問題集を前全問正解できる人って、どんな人なんだろうと思っていた。僕はPart1とPart2、Part5しかやっていなかったのです。というか、それしかできなかった。
そこへ救世主が現れる。
それが特急シリーズだったのです。新書サイズでスーツのポケットにすっぽり収まるテキストは当時では画期的でした。特に通勤時間に威力を発揮してくれた。あのバカでかい公式問題集と違って、電車の中でストレスなくページをめくることができる携帯版TOEICは僕の生活までガラリと変えた。
TOEIC学習がより身近になった。昼休みの喫茶店でも、移動時の新幹線でも、仕事帰りの居酒屋でも、本当にどこでも気軽にページを開いてはぶつぶつ言いながら勉強した。
文法特急、単語特急、読解特急の3冊を僕は何処にでも連れて行った。
記憶が正しければ、秋葉原のヨドバシカメラにノートパソコンを買い行った日、偶然、有隣堂で特急シリーズを見つけた。パラパラとめくって数秒、僕は3冊を手に持ってレジに向かった。コレだ!と思った。
その日、自宅の部屋に着いて、先ず文法特急を読み始めた。面白かった。あんなにワケの分からないTOEICのPart5とPart6の問題が見事に解説されていて、時間を忘れて読み耽った。きちんと理解できるように所々スピードを落としながら読んだので、最終ページに到達した時には、外は明るくなっていた。
その日は一睡もせずに会社に出かけたけれど、疲れは全く感じなかったし、眠くもなかった。興奮状態が続いていたのだと思う。
その週末の土日で、僕は単語特急と読解特急を読破した。TOEICの勉強とはこんなにも楽しいものだったのかと思った。明るい希望の光が見えてきて、気持ちも明るくなってきた。
頭にきてベッドに投げつけた公式問題集は角が曲がったままで枕元に置いてあった。特急の3冊を抱えたまま、僕はそいつに向かって宣言した。
待ってろよ、いつか近いうちに、必ずお前を倒してやる!
ではまた。
ブログランキングに参加しています。応援のアヒルさんクリックお願いしますヽ(・∀・)人(・∀・)ノ!


自分が執筆した本ですから、それこそ何度も何度も見直し、推敲しました。それなのに新しさに感動しました。まるでテキストに新しい命を吹き込んでくださったようです。
手前味噌で変な言い方かもしれませんが、花田先生が扱ってくださったことで、より一層、このテキストが好きになりました。
思えば2012年4月29日に初めて花田塾チャリティーセミナーに参加させていただいて、その時、初めて花田先生とお会いしました。まさしく雲の上の存在でした。
その憧れの先生と同じ舞台に立って、台風被害の皆様に向けてのチャリティーイベントを開催できたことは決して忘れることのない思い出となりました。感無量です。
僕には大したことはできませんが、これからも世の中の困っている人達に少しでも役に立てるよう、微力ながら頑張って参ります。
ではまた。
ブログランキングに参加しています。応援のアヒルさんクリックお願いしますヽ(・∀・)人(・∀・)ノ!

《OJiMさんの記事は下のURLをクリック!》
http://ojimstoeicdiary.blog.fc2.com/blog-entry-718.html
さて、僕が、この記事で面白いなと思ったのは、記事の後半の部分です。ディクテーションはなぜ辛いのか? という問い掛けに対して、OJiM監督は以下のように答えています。
それは、自分のリスニング力の低さが自覚できてしまうからです。「こんなに長く英語学習してきたのに、まだこんな単語も聞き取れないのか・・」という残酷な現実が目の前で可視化され、それを受け入れなければならないのですから、辛いに決まっています。
なるほどねえ、と思いました。確かに「残酷な現実」ですよね。大抵の人は、徹底的に打ちのめされて、同じような感想をお持ちになるんでしょうね。正しい音が書けないんだから、はっきり言って実力不足以外の何物でもありませんからね。
でも、僕はそう思わなかった。
はあ? と思っていますね?
いや、僕は独学でTOEIC990点まで辿り着くという目標を掲げていたから、何度も壁にぶち当たったわけです。相談する人もいないから、その都度、独りで悩みまくった。悩んでいた頃、何が辛かったかって、何が苦しかったかって、それは伸びが止まってしまった原因が分からないことでした。
ところが、このディクテーションってやつは、確かに残酷なんだけど、自分の弱点が目に見えるんですよね。つまり、そこに、目の前に、自分の伸びが止まった原因があるんです。下手くそな字で書かれたディクテーションのアルファベットの文字が。
僕は嬉しかった。飛び上がるほど嬉しかったんです。自分が書いたアルファベットをスクリプトと比較すると、全然合ってない。本当に嬉しかった。伸びが止まった原因を突き止めた瞬間だったから。できない辛さなんて問題じゃなかった。これさえ克服できれば、TOEICのリスニングは満点が獲れると勝手に確信しました。
実際はそんなに単純なものではなかったけど、性格は至って単純なので、僕はそのまま弱点を丁寧につぶしていき、満点まで駆け上がった。英語学習者が100人いたら、そのうちの99人はディクテーションを辛いと思うでしょう。だけど、僕は、辛いどころか、嬉しかった。
自分の文字とスクリプトの文字が一致することが多くなってくると、実力が上がってきていることを実感できるし、TOEIC満点というゴールが向こうのほうから近づいてくるのが分かるんですよね。是非、この感覚を味わって欲しい。やり方は下のテキストに書いてあります。

ディクテーションは辛いけど、嬉しいぞ。
ではまた。
ブログランキングに参加しています。応援のアヒルさんクリックお願いしますヽ(・∀・)人(・∀・)ノ!


予想していた通りの力作ではありますが、良い意味で期待を裏切られた部分もあります。なに? そうきたかあ~! というところですね。それでは、詳しくレビューしてまいります。
先ず、このテキストの狙い、つまり、読者に期待することは、ずばり2つです。1つは「英語の音を身に付けてもらうこと」、もう1つは「英語の語順を身に付けてもらうこと」です。学習者がこのテキストを終えた時に、英語の音をストレスなく聞き取ることができ、更に、英語の語順のまま聞き取ることができるという状態を目指しています。
そして、この2つのスキルを身に付けるために著者が推奨するトレーニング方法は2つあって、それが、「穴あきディクテーション」であり、「キモチを込めた音読」です。この2つのトレーニング方法は、言わば車の両輪であって、相互に補完しあいながら、付け焼刃でない本物のリスニング力の養成を追求していきます。このトレーニング方法については後に詳述します。
次に紹介したいのは本書の構成です。個人的な感想を述べると、このテキストは上下巻に分かれていると考えたほうがよい。すなわち、Part1とPart2が上巻で「英語の音を身に付ける」セクション、Part3とPart4は下巻で「英語の語順を身に付ける」セクションです。
ある程度の実力者であれば1冊を通して学ぶほうが効率的ですが、まだ英語の音がよく聞こえていない学習者であれば、Part3以降に進むのは一旦待って、Part1とPart2を納得いくまで繰り返したほうが、一見回り道のようでも結果的には近道になるように思えます。
基本的な音が聞こえる状態になっていないのに、一気に英語の語順を身に付けようとするのは飛躍しすぎだからです。急がば回れ。先ずは、自分の頭の中にある音とナレーターが発する音のギャップを埋める「正しい音への上書き」作業が先です。このステップを飛ばしてしまうと必ず先に行って行き詰るから。
さて、内容に踏み込んでいきましょう。前半のPart1とPart2は、一貫して「正しい英語の音を身に付ける」トレーニングを実践していきます。そこで推奨しているのが「穴あきディクテーション」です。著者の豊富な指導経験から、日本人学習者が聞き取りにくい音に焦点を当て、学習者が間違えて記憶している音を矯正していきます。
英語の音を聞き取るというと、とんでもなく難しく感じるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。著者曰く、聞こえた音が正しい音だと。自分が頭の中に持っている音、つまり、こう聞こえる筈だと思っている音と、実際にナレーターが話す音とのギャップを埋めていく作業であり、慣れてくると楽しい。
この際に威力を発揮するのが、著者の独自の表記を使った発音記号なのです。日本人にはどうしても馴染みにくいのが英語の発音記号でしょう。どの辞書を開いても必ず出てくる英語表記の発音記号に辟易した経験は誰でもお持ちでしょう。
その苦い経験を覆すツールこそ、著者が考案した「カタカナとアルファベットの合成語」です。何と、大胆不敵! しかし、これが腑に落ちるというか、とにかく分かりやすい。幾つか例を挙げると、「street⇒stリーt」「where⇒wエア」「have to⇒ハfタ」などです。カタカナ表記のストリート、ホエアー、ハブトゥとはまったく違いますね。
いずれは英語表記の発音記号に進んでいくにせよ、最初の取っ掛かりはこれでよいと僕も考えています。要は、間違えて記憶していた音を、正しい音に上書きすればいいわけです。英語固有の、音が連結する場合や音が消える場合の聞こえ方も、この合成語を活用して乗り越えることができます。
後半のPart3とPart4では、「キモチを込めた音読」を軸に「英語の語順を理解し、聞こえてきた情報をその語順通りに頭の中で処理する」トレーニング方法が示されています。語順というと、英文法の範疇かと思われがちですが、決してそれだけではありません。
著者の着眼点は英文法の枠を超える範囲にまで及んでいます。すなわち、英語の抑揚などに関する考察です。「上がり調子」で聞こえた場合のその先の展開の予測、逆に、「下り調子」で聞こえた場合のその先の展開の予測、あるいは「一瞬の間」が意味するものは何か? 是非、著者が展開していく興味深い英語の語順の世界を楽しんでいただきたいと思います。
実を言うと、僕も音読は得意ではありませんでしたが、本書に触れることで、改めて音読の効能を見直した次第です。音読は、単純に文字を読む作業ではなく、英語の語順のままで話者のキモチを伝えていくトレーニングなのですね。話者が内に秘めているメッセージを言葉という形・音にして発信する練習なのだと思えば、俄然楽しくなってきます。あなたも是非、取り組んでみてください。
本書は徐々に難易度が高くなる構成になっていますが、ダウンロード音声も3通りが用意されています。易しい順に紹介すると、低速スピード⇒ナチュラルスピード⇒高速スピードです。最終章のPart4では、あえて、多くの初中級者が苦手としているオーストラリア男性とイギリス女性のナレーターを採用していますので、ナチュラルスピードでも十分速く感じます。このPartを高速スピードで聞き取るのは990点満点取得者の僕でも結構大変です。是非、挑戦してみてください。
最後に、本書は、八島晶さんがTOEIC講師としての豊富な経験を存分に活かして上梓した渾身の力作です。もはやTOEIC学習者のバイブルとして定着している同氏の名著「TOEIC L&R TEST サラリーマン特急 新形式リスニング」で書き切れなかった情報がすべてここにあります。
この1冊のスクリプトを全部覚えてしまうくらい何度も繰り返し、リスニングの基礎と応用力を養ったならば、一旦、このテキストは卒業し、英語界の大いなる海原に出て、いろいろな素材を聞いてみることを強くお勧めします。
その時、きっと、あなたの英語の世界は、既に大きく変わっている筈だから。
ではでは。
ブログランキングに参加しています。応援のアヒルさんクリックお願いしますヽ(・∀・)人(・∀・)ノ!
