2017-04-11 Tue
現在の日本国内で実施されるTOEIC L&Rテストでは、テストフォームが最大で5つあるようです。はっきりしたことは分かりませんが、ネット情報などを総合すると、どうやらそうなりそうです。4月は4フォームでしょうかね?勿論、確証はありません。さて、ここで物議を醸しているのは、フォーム毎の難易度にバラつきがあり過ぎるということです。僕が受けたフォームは異常に難しく、〝鬼フォーム〟という新語が誕生してしまいました(笑)。本当に難しかった。勿論、易しい問題も沢山散りばめられていましたので、初中級者でも容易に正解できる問題も沢山ありました。
本題に入ります。ここで、2つも疑問が湧いてきました。
1つは、フォーム毎のバラツキが見られる以上、スコアにも想定外のバラつきが出るのではないか?ということです。つまり、難易度が激しく異なるフォーム間の公平性が保てないのではないか?という懸念です。公平性とはすなわちスコアです。実際にはあり得ないことですが、仮に、同じ人が同じ条件下で異なるフォームを受験した場合、全く違うスコアが出るのではないか?と言い換えてもいいかもしれません。
これに対する僕の考察は〝NO〟です。正解数、すなわち、素点には影響すると思いますが、スコアには差が出ない筈なのです。TOEICのスコア換算は偏差値によるところが大きいので、例えば、AフォームとBフォームが存在して、両者の難易度が異なる場合であっても、それぞれの母集団の実力が均一であれば、同じスコアが出る筈だと、僕は考えています。易しいフォームでは全体の素点が高くなり、つまり正解数が増え、難しいフォームでは正解数が減るだけです。
ただし、母集団の実力が同じであれば、という前提付きです。5つのフォームがあっても、それぞれの受験者数が一定以上いて、かつ、それぞれの受験者の全体の実力がほぼ同じならば、異なるフォーム間でのスコアに、バラつきは出ないのではないかと思われます。
テスト運営機関がどのような基準で受験者を割り振っているかは不明ですが、幸いにもTOEICテストはリピーターが多い試験なので、過去の受験データは豊富にあります。ランダムに振り分けた場合には、受験者の実力にバラつきが発生する可能性がありますが、この過去データを用いれば、ある程度、公平に割り振ることは可能でしょう。だから、フォーム毎のスコアに差は出ない。受験したフォーム毎の公平性は失われない、というのが僕の考えです。
もう1つの疑問のほうが、やや深刻です。それは、あまりにも難易度が高いフォームを公開テストに投入した場合、同じフォームを受験した母集団の中で、ある種の不公平が生まれるのではないか、ということです。この不公平を生み出す可能性を孕んでいるのが、そうです、〝塗り絵〟です。
ここでいう〝塗り絵〟とは、問題文本文も設問も選択肢も一切見ることなく、適当にA~Dの選択肢をマークすることをいいます。少しでも読んだなら、それは解答に影響を与えますので、純然たる〝塗り絵〟ではありません。先ずはここを抑えてください。
例えば、リーディングで時間不足に陥り、うさぎさんも、とらさんも、20問完全な塗り絵をしました。うさぎさんはBBキングのファンなので、全部Bを塗りました。一方、とらさんはオロナミンCが大好きなので、全部Cを塗りました。20問中、Bの正解は7問ありました。Cの正解は4問しかありませんでした。7-4=3で、うさぎさんのほうが、3問正解が多いことになります。BBキングの勝ちです。これって、公平ですかね?ただの運でしょ?運も実力のうち、と言われればそれまでです。
当然、この現象は鬼フォームでなくとも起きることで、今までも実際あったわけです。鬼フォーム特有のことではありません。ただし、鬼フォームでは、この現象がより顕著になります。より幅広く波及すると思われます。
通常、リーディング400点以上獲れる受験者は塗り絵にならないと思います。丁寧に解き進めれば塗り絵になるかもしれませんが、R100問解き切ることを優先して、やや粗めに解いていけば、何とか200番までマークできるでしょう。ゆっくり解いて間に合う人は沢山正解するでしょうし、粗くしか解けなかった人は正解数が減るだけです。この差がスコアの差となって表われるのは当然のことで、特段の問題はなさそうです。
しかし、物事には、すべからく限度というものがあります。今回、僕が受けた鬼フォームでは、990点取得経験者までもが〝塗り絵〟に追い込まれています。満点フォルダーが塗り絵になるテストって、どうなんでしょうか?
鬼フォームに意味があるとすれば、それは、超上級者と上級者の識別ができるということでしょう。同じ990点でも、その実力には雲泥の差があります。これまでのテストでは、その差を炙り出すことができなかったかもしれません。つまり、スコアに差をつけることができなかった。しかし、鬼フォームを投入すれば、この差を実際のスコアの差として提示することが可能です。ここにおいては、大きな意味があると、僕は考えています。
問題なのは、満点狙いではない、もうすこしスコアが低い層の取り扱いです。おそらく90%~95%の人が、程度の差こそあれ、塗り絵になっていると思われますから、その塗り絵の部分は判定できないわけです。
※もっと、ずっとスコアが低い層にはあまり影響が出ないかもしれません。そもそも、これまでのテストでも、リーディングの後半戦まで辿りついていない可能性が高いからです。
そんなもん、塗り絵になっていない問題だけで正確にスコア判定できるじゃないか、という意見も聴こえてきそうですが、ほとんどの受験者が塗り絵に陥るテストで、10点~990点までのスコア差を、5点刻みで正確に算出できるのか?という危惧が生まれてきそうです。
僕が思うに、800点以上のスコア保有者が受験した場合に、運次第でスコアの逆転現象が起きる可能性があります。塗り絵の結果次第で、スコアが入れ替わる可能性を孕んでいます。この現象が発生しないように考えて欲しいですね。いや、僕が分かっていないだけで、考えてるのかもしれませんが(笑)。皆さんは、どのようにお考えですか?ご意見伺いたく。
ちなみに、テストフォームがどのような難易度であれ、絶対的な公平性を担保する方法が2つあると、僕は思っています。ひとつは、200問の問題毎に配点を変えることです。現在は、概ね、1問につき、ほぼ5点換算ですよね(実際は違いますよ)。そして、正解した問題の種類による得点差はありません。全体で何問正解したかどうかでスコアは算出されます。だから、この配点を変えちゃう。易しい問題の配点は低く、難しい問題の配点は高くするんです。そうすれば、結果も当然変わります。
もうひとつは、賢明な皆様は、僕が言わずとも、お分かりですよね?そうです。間違えた解答を減点することです。「TOEICテストでは、間違えた解答は減点されませんから、答えに迷った場合でも、どれかひとつにマークすることをお勧めします」とかいう、塗り絵推奨のヘンテコなインストラクションもなくなります(笑)。
間違えたら減点されると分かっていたら、塗り絵はなくなります。そりゃそうでしょ?塗り絵なんて、絶対、正解数より誤答数の方が多いに決まってるわけですから、塗らずにそのまま無解答にした方がスコアは下がりません。1問間違えたら、1問正解数を削ればいいんです。正解だと自信がある問題しかマークしなくなるから、誰も塗り絵はしなくなります。そうすれば、塗り絵の成否による差が消滅します。
今日の問題提起は、皆さんに色々なご意見を聞いてみたいですね。様々な立場から、ユニークなご意見が飛び出したりして・・・。面白いですねえ。僕は根っからの文系人間なので、理数的なことはからっきしダメです。理系の方のご意見はどうかなあ?是非、皆様からコメントいただけると嬉しいです。
あ~、気がつけば、原稿用紙8枚も書いてしまいました(笑)。
ではまた。
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