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■プロフィール

Rabbit

Author:Rabbit
50代(男性)
私大法学部卒
東京都内に生息
海外留学・海外赴任経験なし
趣味は英語学習と居酒屋巡り
著書は以下の通り
『サラリーマン居酒屋放浪記』
『サラリーマンのごちそう帖』
『TOEIC L&Rテスト860点奪取の方法』
『TOEIC L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ』
『TOEIC L&R TEST 超上級単語特急 暗黒のフレーズ』

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33年前の七夕の夜に
今から33年前に大学を卒業して就職しました。大学入学時は法曹会に進もうかと思っていたけれど、3年生になる頃には公務員になろうと考えるようになっていました。

そして4年生になると、更に翻意し、今度は民間企業に就職しようと決意しました。どうしてそうなったのか説明すると長くなるので割愛しますが、とにかく僕は民間企業の就職活動を何となく始めたのでした。

内定は沢山もらいました。そして僕は、その中で一番小さな会社を選んだ。大企業で小さな歯車になるよりは、自分の力を発揮できる小さな会社の方が良いと思ったのですね。

当時は4年生の6月頃、企業の説明会が始まり、続いてOB・OG訪問が始まる流れでした。早い人で7月終わりに内定が出た。僕も実は7月に数社から内定を頂いていましたが、それは家族にも、どんなに仲の良い友人にも言わなかった。

今から考えると生意気だけど、確かに学生は企業の採用担当者から面接を受けるわけだけど、僕は『自分も面接を受けながら企業を選別しているのだ』と考えていました。内定先を誰かに言えば、色々と意見されて自分の意思決定の妨げになると思ったんですね。なんて生意気な!でも本当にそう思ってた。

そして僕の就職活動は8月7日に終わった。今からおよそ34年前のことです。人事課長から他の企業の内定をお断りいただけるなら、今ここで内定を出させていただきますと言われ、僕は次のように答えた。

『それは必ずお約束します。社交辞令ではなく、御社を第一志望と考えていますので、他社さんには誠意を持ってお断りします。もし必要であれば、今ここで電話をかけて断りますから、そこの電話を貸していただけますか?』

これに対し、人事課長は『その必要はありません。お気持ちよく分かりました。来年から一緒に働きましょう』と言って笑った。

翌年、無事に卒業し、その会社に入社しました。同期生達と約3ヶ月の研修期間を共に過ごし、7月7日付けでそれぞれ北海道から九州まで、全国に散っていった。

自分の配属先の初出勤の日が七夕の日だったので、今もよく覚えています。胸の内では期待よりも不安が大半を占めていました。借り上げた地方のマンションの一室を見回すと、布団が一組と、小さなガラスのテーブルの上に、これまた小さなラジカセが一つだけ置いてあった。衣類や身仕度を整える道具を除けば、これらが僕の荷物のすべてだった。

父は若い頃から親元を放れて、たった一人で働き、大変苦労した人だったから、厳しい人だったんですね。『就職祝いと餞別に、布団一組だけやる。あとは自分で稼いだ金で買え』と僕に言った。父は既に鬼籍に入ってしまったので確認する術はないけれど、今にして思えば、あれは父なりの応援歌だったんだろうなあ。

33年前の夜、マンションの7階のベランダから空を見上げると、そこにある筈の天の川は雲に隠れて見えなかった。どうやら彦星と織姫は会えなかったらしい。

見えない天の川をしばらく見上げたまま、セブンスターの煙を闇にくゆらせ、人に迷惑をかけない大人になろう、一刻も早く自立して、社会に貢献できる大人になろうと誓った。

何気なくベランダから誰もいない部屋を振り返ると、小さなラジカセから大瀧詠一の軽快なメロディが微かな音で聴こえてきた。

あれは33年前の七夕の夜だった。

ではまた。

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未分類 | 23:47:56 | トラックバック(0) | コメント(1)