2021-07-02 Fri
実に9年ぶりの改訂となった、旺文社の「でる順パス単」シリーズの1級の現物を手にしました。近所のスーパーに買い物に行ったついでに、その2階にある書店さんで求めたものです。
思っていた以上に単語の入れ替わりが激しく、4訂版と見比べてみると、1ページ目からいきなり驚かされます。でる順ですから、順番が変わっているだけのものも当然ありますが、新しく収録された単語、消えていった単語の数はおそらく相当多いでしょう。
いずれエクセルに打ち込んで比較表を作ってみようと思っていますが、今はただ純粋に楽しみたい。本の構成もだいぶ変化していて、学習者目線の使い勝手のよいものになっています。
その最たるものは、構成ユニットでしょう。単語編の「でる度A」「でる度B」「でる度C」と「熟語編」の4つのセクションが以下のように細分化されました。
「単語編 でる度A」⇒Section1~Section7(0001~0700)
「単語編 でる度B」⇒Section8~Section14(0701~1400)
「単語編 でる度C」⇒Section15~Section21(1401~2100)
「熟語編」⇒Section22~Section24(2101~2400)
1つのSectionは100個の単語もしくは熟語で構成されていて、特に単語編では、それぞれのSectionの終わりに「1分間 mini test」が付属されています(熟語編にはありません)。実は、これは4訂版にもあったのですが、「でる度A」「でる度B」「でる度C」のそれぞれの巻末にあるだけで、全体の数も60問しかなくて少なかった。
これがSection毎に10問も設けられるように改訂され、問題数も60問から210問に大幅にアップしました。より学習しやすいプラクティカルな単語帳になったなという印象です。更に、「でる度A」「でる度B」「でる度C」の巻末には「英検形式にチャレンジ!」という新たなコーナーが設けられました。
そして、このSectionの細分化の狙いとも言える大改訂が、実はあります。4訂版の体裁は、例えば、「でる度A」の単語であれば、「0001~0229 動詞」「0230~0472 名詞」「0473~0700 形容詞・副詞」となっていました。
つまり、同じ品詞が延々と続く。体系的に整理するという観点からすれば、大変合理的なのですが、学習者の立場からすれば飽きてしまいます。学習の継続が辛い。5訂版は、パス単の歴史とも言える、この体裁を思い切ってぶっ壊しました。
これは勇気の要る決断であったかと拝察します。どう変えたかというと、1つのSectionにある100個の単語に「動詞・名詞・形容詞・副詞・(一部接続詞)」をバランス良く散りばめたのです。これによって、学習のしやすさが圧倒的に向上しました。
この単語帳をめくると、旺文社のスローガンが記載されています。
学ぶ人は、変えてゆく人だ。
売れ筋の商品の内容を変えることは勇気の要ることです。にもかかわらず、「パス単」に大改訂を試み、このスローガンを自ら実践してみせた同社の英断に心から拍手を贈りたいと思います。
本書を手にしてまだ数日。もっと沢山の新しい発見があるでしょう。何となく、収録されている単語達も、よりアカデミックな香りがするものが増えているような気がしています。本の余白に様々な情報を書き込みながら、じっくりと本書を楽しみたいと思っています。
ではまた。
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