2012-08-01 Wed
新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語<860点・990点>は、同<600点・730点>のシリーズと共に、TOEICの神様、キム・デギュン先生が自ら実際に公開テストを受験して集めた価値ある語彙集です。様々な工夫が随所に見られる名著ですが、いくつか特徴的なところ(僕の個人的な感想に過ぎませんが)をご紹介します。![]() | 新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点 (2008/06) キム・デギュン 商品詳細を見る |
先ずこの本は軽くてコンパクトサイズ(そして薄い)なので、携帯性に優れています。僕は単語集というものは隙間時間に手軽に扱えるように持ち運びに便利なものがいいと思っていますので、その点では全く問題ありません。
次に僕が最も気に入っている同書の特徴の一つは、見出し語に全て英語の定義が書かれているという点です。ボキャビルの過程では英英辞典や類義語辞典の活用が望ましい(決して必須ではありません、あくまでもpreferableです)のですが、時間的な制約や場所的な制約から十分に活用できないことが多いですね。しかし、同書の「定義」を確認することでその手間が省けます。そして、和訳では掴みづらい正確なニュアンスを感じ取ることができます。以下、いくつか例として抽出してみました。
abandon → give something up completely
⇒和訳だと捨てるとか断念することですが、completelyに諦めることです。
amend → make minor changes to a book or document
⇒和訳だと修正や変更を加えることですが、minorな修正・変更です。
qualifications → skills that fit someone for some job
⇒和訳だと資格条件ですが、TOEICの場合、for some jobです。
verify → check or confirm the truth or accuracy of something
⇒和訳だと立証するとか、検証することですが、そのtruthやaccuracyにフォーカスします。
imply → suggest or express something indirectly
⇒和訳だと示すことですが、indirectlyに示すことです。
というような感じで、正確なニュアンスが分かるだけでなく、TOEICのお家芸「言い換え」にも対応できます。
一方、短所ではないのですが、いくつか「う~ん」という点もあります。
その1つ目ですが、同書の990点レベルに収録されている単語の中には、TOEIC初級者でも知っていて当然と思われる易しいものが沢山入っています。以下、その例として抜粋したものですが、いずれもリスニングセクションにも頻出するような難易度の決して高くない単語です。言わばTOEIC基本語ですね。
belongings(544)
itinerary(577)
manuscript(580)
attraction(611)
agenda(675)
expense(700)
facility(701)
assemble(741)
benefit(744)
effort(770)
maintenance(781)
apparel(811)
caterer(819)
curb(828)
personnel(856)
produce(861)
どうでしょうか?PART1~PART4で頻繁に出会う常連の語彙ですよね。絶対に外せない単語なのですが、990点を目指すトーイッカーが知らない筈がないのではないかと・・・。
2つ目は、例文を読んでいくと気がつくと思いますが、例えば、犯罪に関する内容が結構出てくるのです。一般的に言われていることですが、TOEICでは犯罪に関する内容はあまり扱われません(皆無ではありません、念の為)。なので、最初は少し違和感を覚えました。
先生は韓国で受験されていますので、テストの内容が少し違うのかなと思ったりもしています。
しかし、こうした点を差し引いても稀有な名著であることに何ら変わりはなく、Rabbitお勧めの一冊なのです。先ずはお近くの書店で手にとってみてください。きっと欲しくなると思いますよ。
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