2017-03-16 Thu
TOEIC L&Rの990点ホルダーを5人集めて、例えばPart5を5問だけ解いてもらいます。例えばPart7のマルチプルパッセージを1セットだけ解いてもらいます。その際、〝この問題は難問です〟と前置きするとしますね。どうなると思いますか?難問なんだから、いくら超上級者だって、少しは間違えるでしょ?そう思いますか?本当にそう思いますか?違いますね(キッパリ)。
おそらく、全員が全問正解しちゃうんです。心構えだけで正答率は変わるんです。
最初から難しい問題だって分かっていると、超上級者は集中力をMAXまで高めてきますから、問題作成者、アイテムライターの意図を読み切って、正解を選べるんです。勿論、本番では、それを難問だと、つまり985点と990点を分ける問題だと認識すれば、時間のかけ方も違ってきます。たっぷり時間をかけて、そいつを潰しにいくんですよ。ふっふっふっ。
実を言うと、TOEICの難しさは、たくさんある易しい問題の中に、少しだけ難しい問題が隠されているところにあるんです。巧妙に埋め込まれているのですね。リスニングは基本、受け身ですから、あまり問題の難易度を意識することはありませんが、リーディングは自由に時間を使える分だけ、却って悩ましいのです。100問のうち、どれが意識を集中すべき難問なのか、それを見破ることが満点への最後の壁となります。
しかし、そうは言っても、果たしてどれが難問なのか、パッと見では分からないのがイヤラシイところなんですね。なあんだ、簡単じゃん、と思って瞬間的に答えを選ぶと、落とし穴にハマることになります。また、そういう問題はあまり頭を使って解いてないから、記憶に残りにくいのですね。悩んだ問題は覚えているから、テスト後に辞書で調べたりすると、自分で正誤判定ができます。しかし、簡単だと思った問題は記憶のトリガーに引っかからないから覚えていないものなのです。ここにTOEICスコアのトリックがあるのです。できたと思った回こそ、実は〝できてない〟のです。
2年くらい前までは、〝難しい問題の定位置〟というものが決まっていました。例えば、リスニングのPart2なら最後の10問くらい、Part5なら最後の5問くらい、Part7ならシングルパッセージのラスト、ダブルパッセージのNOT問題、ほのめかし問題などなどです。
だから、上級者は難しい問題の位置にきたら巧みにギアチェンジして、そこだけ集中力を高めていたわけです。それで取りこぼしが少なくて済んでいたわけですよ。この定説が崩れた。現在のテストでは、何処に難問が仕込まれているか分かりづらくなっています。
TOEICは英検と違って級別受験ではありませんから、受験者のレベルに関係なく、全員が同じテストを受けるわけで、易しい問題から難しい問題まで、万遍なく取り揃えるのは当然ですね。そうしないとスコアの差別化ができませんから。ですが、昔は、易しい問題から難しい問題へと順番通りに進行していく親切なテストだったのです。これが、今では不親切なテストに生まれ変わりました・・・。
そーなるとですね、2時間1分、絶え間なくMAXの緊張を持続していないと全問正解を狙えないんです。常に落とし穴を意識して、横から襲ってくる敵を意識しながら歩かなくてはなりません。これは大変な変化ですよ。
問題の難易度が相対的に上がっているとか、受験者全体のレベルが上がっているとか、そういう事情もあるかもしれませんが、僕は、易しい問題と難しい問題がシャッフルされてランダムに出てくるところに新形式の難しさがあるような気がするなあ・・・。
皆さんは、どのようにお考えですか?
ではまた。
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