2017-11-22 Wed
Part3とPart4を解いている時の先読みなどについて、ある方からブログコメントでご質問いただきましたので、僕なりの考え方をここでシェアしたいと思います。記述が少し長くなるので、返信コメントという形より、ブログ記事として独立させるほうが相応しいと考えたからです。旧形式の時代から悩ましいのが、リスニングセクションのPart3とPart4の先読みをどうするか、ということでした。大別すれば、先読みを全くしない派と、何らかの形で先読みをする派です。ここでは、先読みを全くしない派に対する回答は割愛し、何らかの形で先読みをする派に対する回答に特化したいと思います。
では、始めます。先読みの対象は2つありますね。2つとは、すなわち、設問と選択肢です。設問は1セットにつき3つ、選択肢は3×4=12個です。合計すると、15個の英文あるいはフレーズ、もしくは単語があるわけですね。
理想的には、設問3個と選択肢12個を全て、先読みして頭に叩き込む、つまり覚えるのが宜しいかと思います。ですが、これは難易度が物凄く高いことです。あの短いインターバルの間に、高速で短い英文やフレーズを正確に読み、場面をイメージしてリテンションするのは高いスキルが必要です。
何故、難しいか?それは、選択肢が、まだストーリーになっていないからです。それぞれ4つある選択肢のうち、1つだけがストーリーに絡みます。3問ありますから、3つだけが正しいストーリーに関係しているわけです。12-3=9個は実際に読まれるストーリーと関係ないんです。つまり、バラバラな繋がりのない情報だから覚えにくいのです。
絶対無理とは言いません。できる人も現実に居ますし、知り合いにも居ますが、僕には無理です。やろうと思えば、覚えていられるのですが、記憶しておくことに気を取られすぎて、今度はスクリプトの音声に100%集中することができなくなります。これでは本末転倒ですよね。リスニングは音を聴いて理解するテストですから。
なので、僕は先ず、設問を3つ読んで、心に強く刻み込みます。「会話は何処で?」「女性が困っていることは?」「この後、男性は何する?」という感じですね。HUMMERさんから教わった〝要約リテンション〟という方法です。設問だけは完璧に理解して覚えるということです。
最低限の準備としては、これで十分なんですね。選択肢はスクリプトの読み上げが終わってから見ても何とかなります。しかし、一方で、このやり方で間に合うのは、かなりのリーディング力がある人だけなんです。リーディングのスコアが400くらいないと、たぶん無理です。短いインターバルの間に、選択肢を12個読んで、パッとイメージ化できるには、高い読解力が必要なんです。
では、どうするか?
そんなに難しくありません。選択肢は覚えなくていいから、とりあえず読んでおく。ざっと目を通しておきます。覚えようとしないことがポイントなんです。意識して覚えようとしなくても覚えられるものは覚えられるし、無理なものは無理なんです。
では、覚えられなかった選択肢はどうすればいいのかって思うでしょ?音声の読み上げが終わった後に、もう一度読めばいいんです。それで正しいと思うものを選べばいい。ここがポイントです。音声が流れる直前に、選択肢にも事前に軽く目を通して理解しているから、今度はさっきより〝ずっと速く読める〟んです。2回目だから速く読める。だから間に合う。
選択肢が単語や短いフレーズの場合もありますし、楽なセットもありますから、実際にやってみると、そんなに難しくありません。気を付けるべきは、新形式になってから登場した〝MIC問題(意図問題)〟ですね。これはフレーズではなく、必ず英文なんです。結構長いものもあります。
それと、これも新形式になってから登場したチャート問題(図表問題)です。パッと見て、何を意味するのか、どういう問われ方をするのか把握しづらい場合があります。これは、ある程度、慣れが必要かもしれません。公式問題集などを使って慣れておきましょう。
そして、慣れている人でも、MICとチャートは先に全部見ておくことをお勧めしています。
え?いつ?
リスニング全体のディレクションと、Part1とPart2のディレクションの時間を活用してください。かなり長い自由時間があるんですよ。先ずは、チャートを5つ見ます(大抵、5つです)。その後、MIC問題の選択肢を読み漁ります。覚えなくていいです。ざっと見ればいいんです。どうせ後で読むんですから。後で速く読めるように、今、ざっと読むんです。
チャートは必ず5つ全部に目を通してくださいね。MIC問題は全部読めなくても大丈夫です。できるところまででOKですよ。
そして、チャート問題とMIC問題の準備が整ったら、Part1の1枚目の写真に意識を集中させましょう。
Part3が始まったら、設問を3つ素早く読んで、時間に余裕があったら、選択肢まで目を通す。音声を聴く。マークする。次のセットの先読みを開始する。この繰り返しです。
音声が流れている時には音に集中すべきです。流れている最中に選択肢と設問を読んでいると、大事な部分を聴き逃してしまうので、音声に集中です。そして、視線は設問・選択肢に置き、〝見るとはなしに眺めている〟ような状態です。
選択肢も設問も、一度読んでいるわけですから、何となく眺めているような状態でも、実は結構見えています。だから、瞬時に正解を選んでマークできるんです。これができるようになるまで、公式問題集を使ってトレーニングしてください。
理屈ではなく、実践してみてください。思ったよりもずっと短期間で、必ずできるようになります。
そして、ここが大事。リスニングの時間の過ごし方は、実力のアップと共に必ず変わります。今のあなたのベストな方法は、2~3か月後にはベストではなくなります。今の自分に最適なやり方を常に模索し続けることが大事なんです。
ではでは。
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